はじめに
新型コロナのウィルスの影響で全世界が底の見えない不安と向き合っているなか、私たち中村工業は創立115周年を迎えました。これもすべて、社員の皆さま、ご家族の方々そして日々支えてくださってる協力会社さんの「おかげさま」です。心から感謝申し上げます。本当に、いつもありがとうございます。本来であればこの喜びを共に分かち合い、さらなる未来に向けて気持ちを一つにしたいところですが「緊急事態宣言」が発令され、九州地区においても状況がさらに厳しくなると考え、文書でのご挨拶とさせていただくことにしました。
どんな状況でも優先されるのは「安全第一」です。社員の安全を守ることが社長の使命だと捉え、今できることを継続して取り組みます。それと同時に社員のみなさまには「自分の身は自分で守る」意識を高く持って欲しいと思います。
当社の現状について
昨年度の当社は延べ労働時間が140万時間を切り3年連続で低下するなか、施工高は82億円を達成するに至りました。 鉄骨造の物件が大半を占める建築部門では、どうしても仮設工事量は減少しております。さらに福岡・熊本・長崎・鹿児島・沖縄などの再開発、新たな開発物件の大型化により自社社員不足、労働者不足の両面から得意先のゼネコンさんは現場数を持てない状況が数年は続く見込みです。延べ労働時間の減少の中での売り上げ確保の要因は、特に土木工事・リニューアル工事・PC工事での幅広い顧客、エリアでの売り上げ確保が大きく貢献しています。機材部門の方々も出張に続く出張で、重機稼働率を必死で上げてくれています。
我が社の屋台骨は「鳶職」です。「高い安全意識と行動」「施工実績で積み上げてきた問題分析力・計画力」「計画を確実に実行する技術力」 この3本柱を胸に、鳶職のみなさまに高い意識で習得し、伝承して欲しいと願っています。
継続は力なり」の本当の価値
2020年度、難局を迎えるであろう当社のスローガンは「継続」です。「継続は力なり」という言葉があります。これは「同じことを続けていく価値」を示すものではない。私はそう考えます。本当の価値は、継続してきた裏にある創意工夫とその努力にあると思うのです。中村工業が115年会社を継続するなかでその背景には第一次世界大戦、日中戦争、太平洋戦争や世界大恐慌、バブル崩壊、リーマンショックとあらゆる荒波を乗り越えてきました。今回もこの難局を乗り越え、継続の歩みを止めずに成長を加速させましょう。
昨年、本年と私たちは大切な大切な仲間・同志を癌で亡くしました。ご家族の皆さまに心からお悔やみを申し上げます。 私は、大切な人を亡くしたことで改めて命の大切さについて思いを巡らせました。生涯自分に残された時間を想像し役割を意識すると、「健康でいること」「時間の大切さ」を改めて強く意識するようになりました。今、前代未聞の事態を迎えて世の中は大きく変わろうとしています。この機会にどうか「自分の生き方」について考え、そして周りの人と語り合ってください。時間は、命の一部です。この一瞬一瞬をどう生きるか。目の前にいる人をいかに大切にするか。こんなときだからこそ心の奥底に眠っている熱を掘り出し、継続と成長への糧にしていきましょう。私は事業者、社長として社員の皆さんその家族、協力会社の皆さんと共に前へ進む為、多くの明るい話題・知識を目そして耳に入れ、今まで無かった時間を活用し体も心も整えアフターコロナ変わった時代でも求められる企業・人間であれるように自分自身も改造中です!!
一人一人それぞれ今出来る事を思いやりを持ってやり続けましょう・・・。
2020年4月
長々とお付き合いありがとうございました。
代表取締役 中 村 隆 元(45歳)